黒く笑え

文芸評論家川本直のBlog

連載『日記百景』第8回 日本近代文学のもうひとつの可能性  太田静子『斜陽日記』

連載『日記百景』更新されました。今回は太宰治の『斜陽』の原型となった太田静子の『斜陽日記』を取り上げました。「日本近代文学のもうひとつの可能性」というタイトルですが、従来の男性中心の日本近代文学観への批判です。

今回の原稿の、特に結部を書くにあたって、嶽本野ばらさんの多くのエッセイ、高原英理さんの『少女領域』、嵯峨景子さんの『コバルト文庫で辿る少女小説変遷史』、西原志保さんの『『源氏物語』女三の宮の〈内面〉』がヒントになりました。記して感謝します。

全然関係ないですが、『ゾンビランドサガ』面白いですね。1話は3回、2話は4回観てしまった。

 

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千木良悠子『戯曲 小鳥女房』書評「革命のその先へ」と近況

フィルムアート社のウェブマガジン「かみのたね」に千木良悠子『戯曲 小鳥女房』(ポット出版プラス、二〇一八)の書評「革命のその先へ」を書きました。
男女平等を主題に女性による男性へのテロを描いた本作を書評するにあたって、1968年についての書籍やウーマン・リブフェミニズム関連の研究書を読みこみましたが、自分の中で出たささやかな回答を織り込んでいます。私の以前の著作はジェンダー/セクシュアリティについてのものでした。色々考えた末、その方面から離脱を図ったのですが、結局この主題に回帰してしまうところがある、と自分でも感じています。『戯曲 小鳥女房』は著者のこれまでの総決算的な傑作であるだけではなく、台本・演出ノートに初演時を録画したDVDも付随して1620円と大変お値打ちな価格なので是非。

近況ですが、冨山房インターナショナルから樫原辰郎氏との共編著『吉田健一ふたたび(仮題)』がもうすぐ出版されます。評論や小説の新鋭である執筆陣が多角的に吉田健一を分析する評論集です。早ければ今年年末、遅くとも来年頭に出版されるので、どうぞよろしくお願いいたします。

また、現在執筆している評論ではない長い原稿が文芸誌に掲載される予定もありますし、再来年にはもう一冊単行本が出る予定で、それ以外のプロジェクトにも着手しているため、かなり忙しくしております。そのため、新しいTwitterアカウントでは掲載告知・出版告知以外は行いませんが、何卒ご了承戴ければ幸いです。

 

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戯曲 小鳥女房

戯曲 小鳥女房

 

 


連載『日記百景』第7回 作家としてのアンディ・ウォーホル  パット・ハケット編『ウォーホル日記』

長らく休載していた『日記百景』ですが、再開することが出来ました。第7回はアンディ・ウォーホル著・パット・ハケット編『ウォーホル日記』(文藝春秋)を取り上げています。

ウォーホルは絵画、映画ばかりではなく作家としても優れた作品を残していると、その著作に初めて触れた高校生くらいから思っていましたので、連載の場でそのことを書けたのは幸運でした。

現在、長い原稿の推敲と共編著のゲラで忙殺されており、『日記百景』は次回更新までまた間隔が空いてしまうかもしれませんが、資料精査だけではなく、既に取材も済ませております。次回は誰もが知っているあの作家の日記です。

 

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浅原ナオトさんのデビュー小説『彼女が好きなものはホモであって僕ではない』の書評を執筆しました

ダ・ヴィンチニュースにて浅原ナオトさんのデビュー小説『彼女が好きなものはホモであって僕ではない』(KADOKAWA)の書評を担当させて戴きました。拙レビューをご覧になって興味を持たれた方は是非『彼女が好きなものはホモであって僕ではない』をお読みになって下さい。極めて真摯な青春小説です。

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連載『日記百景』第6回 愛し愛されて生きられない  永田カビ『一人交換日記』

『日記百景』連載第6回は永田カビさんの『一人交換日記』でした。永田カビさんと私の人生は重なることが多く、はからずも愛と共感をぶちまけるようなこっ恥ずかしい文章になってしまいましたが、是非ご高覧下さい。

現在、『日記百景』は休載していますが、多忙とそれに伴う過労でちょっといつ再開できるか見通しはついていません。必ず再開しますので、今暫くお待ち下さい。

なお、今年後半に共編著である吉田健一についての評論集が出ます。既に全原稿は出版社に渡してあります。出版の際はどうぞよろしくお願いいたします。

 

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連載『日記百景』 第5回 夢想が現実になる時 澁澤龍彥『滞欧日記』

多忙につき、Blogでの告知が大変遅れてしまって申し訳ありません。フィルムアート社「かみのたね」での連載第5回は澁澤龍彥の『滞欧日記』でした。昨年没後30年を迎え、『文豪ストレイドッグス』にも登場して注目されている澁澤を『滞欧日記』を手がかりに、渡欧前とそれ以後に歴然と現れている作風の変化を語っています。是非ご高覧下さい。

 

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連載『日記百景』第4回「真っ当ということ 柴崎友香『よう知らんけど日記』」

フィルムアート社での連載第4回更新されました。柴崎友香さんの『よう知らんけど日記』(京阪神Lマガジン)について書いています。色々評論を書いてきましたが、日本の現代作家についてまとまった文章を書くのは初めてになります。なお、柴崎友香さんの『よう知らんけど日記』は現在もWeb連載中ですので、書籍も連載も是非どうぞ。

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